2021年7月21日水曜日

【コラム】「豊田(周辺)の映画館上映お勧め作紹介」清水雅人(2021.7)

豊田とその周辺地域の、演劇・映像・音楽・アートに関する情報と人材のネットワーク<TAG>Toyota Art Geneサイト → http://toyotaartgene.com/

※映画支援団体「映画街人とよた」サイトでの記事を転載したものです。

「映画街人とよた」代表の清水が、豊田周辺映画館[イオンシネマ豊田KiTARA]と[ムービックス三好]で観られるお勧め映画を紹介するコラムです。テレビ等でバンバン宣伝しているメジャー作品はなるべく避けたラインナップにするつもりです。
※試写等を見ている訳ではなく、期待度も含めたごく個人的なお勧め作品です、あらかじめご了承ください。
本ページにて月イチペースでお勧め映画紹介しています。

7/13現在イオンシネマ豊田KiTARA及びムービックス三好は通常営業(時短営業なし)です。

7月は、夏休み公開のお子さん/家族向け作品に渋めのラインナップです。メジャーアニメーション、シネフィル感満載アメリカ映画、韓国映画、台湾映画を紹介します。「世界的に評価される監督の~」というフレーズいっぱい出てきます。邦画は来月に話題作がたくさん公開されますね。

イオンシネマ豊田KiTARA  https://www.aeoncinema.com/cinema/toyota/
「竜とそばかすの姫」7月16日より上映
監督:細田守 声の出演:中村佳穂 成田凌 染谷将太
高知の自然豊かな村に住む17歳の女子高生・すずは幼い頃に母を事故で亡くし、父と二人暮らし。母と一緒に歌うことが何よりも大好きだったすずはその死をきっかけに歌うことができなくなっていた。曲を作ることだけが生きる糧となっていたある日偶然にも、全世界で50億人以上が集う超巨大インターネット空間の仮想世界<U>に「ベル」というキャラクターで参加することになる…。
ここで紹介するまでもないメジャー作品ですが、細田守監督作は『時をかける少女』以来『サマーウォーズ』『おおかみこどもの雨と雪』『バケモノの子』『未来のミライ』とずっと観てきて、はずれなしなのでやっぱり紹介しちゃいます。今回も細田監督の永遠のモチーフ「こっちの世界」と「あっちの世界」が描かれるよう。
期待度☆☆☆☆★

「SEOBOK/ソボク」7月16日より上映
監督:イ・ヨンジュ 出演:コン・ユ パク・ボゴム
余命宣告を受けた元情報局員・ギホン。死を⽬前にし明⽇の⽣を渇望する彼に、国家の極秘プロジェクトで誕⽣した⼈類初のクローン・ソボクを護衛する任務が与えられる。だが、任務早々に襲撃を受け、なんとか逃げ抜くもギホンとソボクは2⼈だけになってしまう。危機的な状況の中、2⼈は衝突を繰り返すも、徐々に⼼を通わせていく…。
「パラサイト/半地下の家族」の米アカデミー賞受賞やNETFLEXでのヒットなど世界で評価され続ける韓国映画の新作。イ・ヨンジュ監督過去作未見ですが、2012年公開「建築学概論」が韓国での恋愛映画観客動員歴代1位と獲得したとのことで、興味ありです。
期待度☆☆☆★★

「ライトハウス」上映中
監督:ロバート・エガース 出演:ウィレム・デフォー、ロバート・パティンソン、ワレリヤ・カラマン
1890年代、アメリカ・ニューイングランドの孤島に灯台守としてベテランのトーマス・ウェイク(ウィレム・デフォー)と経験のない若者イーフレイム・ウィンズロー(ロバート・パティンソン)がやって来る。彼らは4週間にわたって灯台と島の管理を任されていたが、相性が悪く初日からぶつかり合っていた。険悪な空気が漂う中、嵐がやってきて二人は島から出ることができなくなってしまう。外部から隔絶された状況で過ごすうちに、二人は狂気と幻覚にとらわれていく…。
サンダンス映画祭でプレミア上映、批評家から高く評価されたデビュー作『ウィッチ』に続く第2作の本作も、全編モノクロ、スタンダードサイズというシネフィル感満載の完成度で各賞受賞している注目作。映画好きにはたまらないスリラー映画。
期待度☆☆☆★★

「1秒先の彼女」上映中
監督:チェン・ユーシュン 出演:リウ・グァンティン、リー・ペイユーロ
郵便局に勤めるアラサーのシャオチー(リー・ペイユー)は、仕事もプライベートもパッとしない。台湾では七夕の日は「七夕バレンタインデー」と呼ばれ、恋人同士で過ごすのが一般的。ある日、シャオチーはダンス講師のウェンソン(ダンカン・チョウ)と出会い、七夕バレンタインデートをすることになるものの、朝起きるとなぜかバレンタインの翌日になっていた…。
80年代以降ホウ・シャオセン、エドワード・ヤンなど世界で評価される監督を輩出してきた台湾映画界で、95年に『熱帯魚』で長編監督デビューを飾ったチェン・ユーシュン監督。しばらく映画から遠ざかっていたが、2013年より長編映画復帰し3作目の本作は台湾のアカデミー賞と言われる金馬奨の監督賞と脚本賞を受賞。
期待度☆☆☆★★

「親愛なる君へ」7月23日より上映
監督:チェン・ヨウジエ 出演:モー・ズーイー、ヤオ・チュエンヤオ、チェン・シューファン
ジエンイー(モー・ズーイー)は、今は亡き同性パートナーの家族である年老いたシウユー(チェン・シューファン)の家に間借りしながら、彼女と孫のヨウユーの面倒を一人で見ていた。そんな折、病気療養中だったシウユーが突然亡くなり、その死因をめぐってジエンイーは周りから疑いの目で見られる。警察の捜査によって彼に不利な証拠が出てきたため、ジエンイーは裁判にかけられる…。
台湾映画をもう1本。『一年之初(一年の初め)』や『ヤンヤン』で世界的に評価されたチェン・ヨウジエ監督の5年ぶりの新作。ミステリアスで重厚なサスペンス調の展開を匂わせつつ、徐々に真実が解き明かされていくと温かな情感溢れる結末まで一気に導かれる本作。こちらも台湾のアカデミー賞と言われる金馬奨で3部門受賞など。
期待度☆☆☆☆★

清水雅人プロフィール
2000年頃より自主映画製作を始め、映画作り仲間を中心に周辺の映画製作団体も統合してM.I.F(ミフ Mikawa Independet Movie Factory)を設立。監督作「公務員探偵ホーリー2」「箱」などで国内の映画賞を多数受賞。また、全国の自主制作映画を上映する小坂本町一丁目映画祭を開催。
2012年、サラリーマンを退職/独立し豊田星プロを設立。豊田ご当地アイドルStar☆T(すたーと)プロデユース、映像制作、イベント企画など行う。
2016年、豊田では初の市内全域を舞台にした劇場公開作「星めぐりの町」(監督/黒土三男 主演/小林稔侍 2017年全国公開)を支援する団体 映画「星めぐりの町」を実現する会を結成し、キャストオーディションやエキストラ管理、協賛金事業などをサポート。
2020年、映画「星めぐりの町」を実現する会を発展継承する形で「映画街人とよた」を設立。2021年全国公開予定「僕と彼女とラリーと」支援ほか、豊田市における継続的な映画映像文化振興事業を行う。


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